
ギリシャ神話に登場する戦いの神「アレス(Ares)」は、オリンポス十二神の一柱でありながら、その性格や評価は賛否両論。この記事では、アレスの特徴、関係する神々、代表的な神話、ローマ神話での対応神「マルス(Mars)」との違いまで詳しく解説します!
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🔥 アレスとは?基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
名前 | アレス(Ares) |
役割 | 戦争・暴力・混乱の神 |
親 | ゼウス(父)・ヘラ(母) |
象徴 | 兜・盾・槍・剣・戦車・軍犬・ハゲワシ |
性格 | 衝動的・好戦的・残忍・情熱的 |
恋人 | アフロディーテ(愛の女神) |
子供 | エロス(クピド)、デイモス(恐怖)、ポボス(戦慄)など |
対応するローマ神 | マルス(Mars) |
⚔️ アレスの特徴と評価
アレスは戦いを司る神ですが、その扱いはギリシャ神話においてあまり良くありません。
✅ 長所
- 勇敢で戦場に立つ神
- 純粋に戦いを愛する情熱的な存在
❌ 短所
- 衝動的で残忍な性格
- 他の神々からの評価が低い
- 戦争の混乱や暴力を好むため、民衆に恐れられた
ゼウスでさえ「アレスは嫌いだ」と発言するほどの厄介者扱い。しかし、ローマ神話では「マルス」として、より高貴な軍神として崇拝されることになります。
🏹 アレスが登場する神話
① アフロディーテとの不倫(ヘパイストスの罠)💔
アレスは愛の女神アフロディーテと不倫関係にありました。しかし、アフロディーテの夫ヘパイストス(鍛冶の神)はそれを知り、黄金の罠を仕掛けます。
二人が密会している最中に罠が発動し、全裸のまま神々にさらされるという恥ずかしい目に遭いました。
② トロイア戦争への参戦⚔️
『イリアス』ではアレスはトロイア側につきましたが、アテナ(知恵と戦略の女神)に敗北。アレスは傷を負ってオリンポスに帰るものの、ゼウスに「甘ったれるな」と叱られるという屈辱を味わいます。
③ 巨人アロアダイ兄弟に捕らえられる💀
巨人オートスとエフィアルテスは、アレスを罠にかけ、なんと 鉄の壺 に閉じ込めてしまいます。
このままだと死ぬところでしたが、最終的にヘルメス(使者の神)によって救出されました。
🏛️ アレスとローマ神話の「マルス」の違い
ギリシャ神話のアレスは「好戦的で衝動的な神」としてネガティブな評価が強いのに対し、ローマ神話のマルスは「国家と軍の守護神」として高い地位を持ちました。
比較項目 | アレス(ギリシャ神話) | マルス(ローマ神話) |
---|---|---|
性格 | 残忍・衝動的 | 勇敢・理知的 |
戦争の捉え方 | 暴力と混乱 | 秩序ある軍事力 |
評価 | オリンポス神々から嫌われる | 国家の守護神として崇拝 |
象徴 | 兜・槍・戦車 | 盾・狼(ロムルスとレムスの伝説) |
ローマでは、マルスは「ローマ建国神話」にも関わる重要な神格として扱われ、ロムルスとレムスの父とされています。
📜 まとめ:アレスはどんな神?
- 戦争と暴力の神 だが、評価はあまり高くない
- アフロディーテと恋仲 だったが、ヘパイストスに罠を仕掛けられた
- トロイア戦争ではアテナに敗北 し、ゼウスに叱られる
- ローマ神話のマルスは国家の守護神 として高く評価された
アレスは戦いそのものを象徴する神であり、残忍で粗暴な性格ゆえにギリシャ神話では軽んじられる存在でした。しかし、戦争と暴力が不可欠な時代において、彼の存在は人々の恐怖と畏敬を集めるものでもありました。
ローマのマルスのように、戦争の「破壊」と「秩序」のどちらに目を向けるかで、アレスの評価も変わってくるのかもしれませんね!