金利が上がると住宅ローンの金利はどうなるのか?

日本では最近、金利上昇の話題がニュースで取り上げられることが増えています。このような状況の中で、住宅ローンを借りている人やこれから借りようと考えている人は、「金利が上がったらどうなるのか?」と不安に感じることも多いでしょう。

そこで今回は、金利上昇が住宅ローンにどのような影響を与えるのか、初心者の方でも分かりやすいように解説していきます。


目次

そもそも「金利」って何?

金利とは、お金を借りた場合に支払わなければならない「借りたお金に対する使用料」のことです。例えば、銀行から住宅ローンとして1,000万円を借りた場合、金利が1%であれば年間で10万円の利息が発生します。

金利は経済状況や日本銀行の金融政策によって変動します。そのため、金利が上がる局面では、住宅ローンにも影響を及ぼします。


金利の種類と住宅ローンの関係

住宅ローンには大きく分けて以下の2種類の金利タイプがあります。

1. 変動金利

変動金利は市場金利の動向に合わせて変わる金利です。一般的に短期プライムレート(銀行間の短期金利)が基準となります。

  • 特徴
    初めの金利が低く設定される傾向があり、低金利時代には非常に人気があります。ただし、市場金利が上昇すると、住宅ローンの金利も上がり、返済額が増えるリスクがあります。

2. 固定金利

固定金利は、借入時に決めた金利が返済期間中ずっと変わらないタイプです。代表的な商品として「フラット35」などがあります。

  • 特徴
    金利が一定なので、将来的な金利上昇の影響を受けません。その分、変動金利に比べて初めの金利が高めに設定されることが一般的です。

金利上昇でどうなる?タイプ別に解説

1. 変動金利を選んでいる場合

変動金利は市場金利が上昇すると連動して上がります。これにより、返済額が増える可能性があります。ただし、以下の仕組みがあるため、急激な返済額の増加は抑えられます。

  • 5年ルール
    金利が上昇しても、返済額の見直しは5年ごとに行われます。
  • 125%ルール
    見直し時の返済額は、現在の返済額の1.25倍までしか増えません。

例えば、現在の返済額が月10万円の場合、金利が急上昇しても次の見直しでは最大で月12.5万円までしか上がらない仕組みです。ただし、これ以上に金利が上がった場合、元本の減りが遅くなるというデメリットがあります。

2. 固定金利を選んでいる場合

固定金利は、借入時に決めた金利が返済終了まで変わらないため、金利上昇の影響を受けません。そのため、返済額は一定で安心です。ただし、新しく固定金利型のローンを借りる場合、金利が上昇していると高い金利が適用される点に注意が必要です。


住宅ローンを借りている人が気になる点

1. 返済額が増える可能性は?

変動金利の場合、金利が上がると将来的に返済額が増える可能性があります。今のうちに家計の見直しや繰り上げ返済を検討するとよいでしょう。

2. 固定金利への変更は必要か?

金利上昇局面で固定金利への借り換えを検討する人もいます。ただし、固定金利の金利はすでに上がっていることが多いため、慎重な判断が必要です。

3. 繰り上げ返済は有効か?

金利上昇を見越して繰り上げ返済を行うことで、総返済額を減らすことが可能です。特に変動金利の場合、繰り上げ返済は大きなメリットがあります。


金利上昇時代に備えるポイント

  1. 将来の返済計画をシミュレーションする
    金利が1%上がった場合、2%上がった場合など、複数のシナリオで返済計画をシミュレーションしてみましょう。
  2. 余裕資金で繰り上げ返済を検討
    繰り上げ返済を行うことで、金利上昇の影響を抑えることができます。特に金利が低い間に行うのが効果的です。
  3. 借り換えのタイミングを見極める
    固定金利や他行のローン商品への借り換えも検討しましょう。ただし、借り換えには手数料や諸費用が発生するため、総合的なコストを比較することが重要です。

まとめ

金利が上昇すると住宅ローンの返済額に影響を与える可能性があります。特に変動金利を利用している方は、家計にどのような影響があるかを把握し、繰り上げ返済や借り換えなどでリスクに備えることが大切です。

一方で、固定金利を選んでいる場合は金利上昇の影響を受けにくいため、返済計画が安定します。どちらのタイプを選ぶにせよ、金利上昇局面では慎重に情報を収集し、適切な対策を講じることが安心につながります。

家計と将来のプランに合った選択をして、無理のない住宅ローン返済を目指しましょう!

スポンサーリンク
おすすめの記事