
「明日の仕事、大丈夫かな」
「もし失敗したらどうしよう」
「考えても仕方ないのに、ずっと頭から離れない……」
心配事があると、一つのことを何度も考えてしまいますよね。
夜になっても考え続けて眠れなかったり、仕事や家事に集中できなくなったりすることもあります。
そんなとき、「考えないようにしよう」と無理に押さえ込む必要はありません。
心配事があるときの対処方法で大切なのは、心配をゼロにしようとするのではなく、「今できること」に意識を戻していくことです。
今回紹介するのは、この3つです。
- 心配事を紙に書き出す
- 呼吸を整えて体を落ち着かせる
- 自分で変えられることを1つだけ行動する
特別な道具は必要ありません。
今、不安で頭がいっぱいになっている人ほど、できそうなものを1つだけ試してみてください。
心配事が頭から離れないのはなぜ?

まず知っておきたいのは、心配すること自体は珍しい反応ではないということです。
仕事、お金、人間関係、健康、将来……。
先のことが分からないと、人は「悪いことが起きたらどうしよう」と考えやすくなります。
実際、米国国立精神衛生研究所(NIMH)も、健康やお金、仕事、家族などについて時々不安になることは日常的に起こると説明しています。
問題は、心配事について考えることそのものではありません。
同じことを何度も考え続け、今やるべきことまで手につかなくなることです。
例えば、
「明日の会議で失敗するかもしれない」
↓
「評価が下がるかもしれない」
↓
「この仕事を続けられなくなるかもしれない」
というように、まだ起きていない未来まで次々と想像してしまうことがあります。
つまりどういうことかというと、
心配しているときは、未来の問題を今すぐ全部解決しようとしてしまいやすいということです。
そこで必要なのが、頭の中を整理して「今」に戻ることです。
心配事があるときの対処方法① 紙に書き出す

最初に試したいのが、
頭の中にある心配事を紙やスマホのメモに書き出すことです。
「何が心配なのか分からないけれど不安」
という状態では、頭の中で複数の問題が混ざっていることがあります。
例えば、
- 明日のプレゼンが心配
- 上司にどう思われるか不安
- 最近ミスが多い気がする
- 今後の仕事も心配
このように書くだけでも、「自分は何を怖がっているのか」が見えやすくなります。
さらにおすすめなのが、書いた心配事を次の2つに分ける方法です。
| 分類 | 例 |
|---|---|
| 自分で変えられること | 資料を確認する、早めに準備する |
| 今は変えられないこと | 相手の評価、未来の結果 |
米国心理学会(APA)も、不確実な状況へのストレス対策として、自分でコントロールできることに意識を向けることを勧めています。
全部の不安を解決する必要はありません。
まず、
「今、自分で変えられることは何?」
と考えてみてください。
心配事が少し具体的になるだけでも、次の行動を決めやすくなります。
心配事があるときの対処方法② 呼吸を整える

心配事があるときは、頭だけではなく体も緊張しています。
気づかないうちに、
「肩に力が入っている」
「呼吸が浅くなっている」
「心臓がドキドキする」
という状態になっていることもあります。
そんなときは、考え方を変えようとする前に、まず呼吸を整えてみましょう。
厚生労働省も、不安や緊張が強いときのセルフケアとして、ゆっくり息を吐いて吸う腹式呼吸を紹介しています。
難しく考える必要はありません。
ゆっくり吐く → ゆっくり吸う
これを数回繰り返します。
特に「吸うこと」より、ゆっくり吐くことを意識すると取り組みやすいでしょう。
例えば、
「メールの返信が怖い」
「明日の予定が気になる」
と思った瞬間に、すぐ結論を出そうとするのではなく、30秒ほど呼吸に意識を向けます。
そのあとで、
「では、今できることは何だろう?」
と考えます。
つまり、心配を無理に消すのではなく、まず体の緊張を少し下げてから考えるということです。
心配事があるときの対処方法③ 今できることを1つだけする

3つ目は、最も重要です。
心配事に対して「今できる小さな行動」を1つだけ決めます。
例えば、
「明日の仕事が心配」
→ 資料を10分だけ確認する
「お金が心配」
→ 今月の残高だけ確認する
「人間関係が心配」
→ 必要なら一度連絡する
「将来が不安」
→ 気になっていることを3つ書く
ポイントは、全部解決しようとしないこと。
心配事が大きくなるほど、
「人生を変えなければ」
「完璧な答えを出さなければ」
と考えてしまいがちです。
しかし、未来には自分では決められないこともあります。
だからこそ、
「結果をコントロールする」のではなく、「今の行動をコントロールする」
と考えてみてください。
厚生労働省の「こころの耳」でも、ストレスへの対処には、問題そのものへ働きかける方法だけでなく、周囲の協力を得たり、気持ちを聞いてもらったりする方法があると説明されています。
一人で解決できそうにない心配事なら、
誰かに話すこと自体を「今日の行動」にしても大丈夫です。
心配事があるときにやりすぎないほうがいいこと

不安なときほど、早く安心したくなります。
しかし、次のような行動を何度も繰り返すと、かえって心配事から離れにくくなる場合があります。
- 同じことを何時間も検索する
- SNSで他人と比較し続ける
- まだ起きていない最悪の未来を考え続ける
- 夜中に重大な決断をする
- お酒などだけで気持ちを紛らわせようとする
心配になったら、
「これは今考えれば答えが出ること?」
と一度確認してみましょう。
答えが出ないなら、一度保留にすることも立派な対処です。
心配事が続くときは一人で抱え込まない

セルフケアですべてを解決しようとする必要もありません。
厚生労働省は、眠れない状態が続く、心の不安定な状態が数週間続く、何もする気になれないといった場合には、一人で頑張り続けず専門家への相談を勧めています。
また、不安によって仕事、学校、人間関係など日常生活に支障が出ている場合も、専門家へ相談する一つの目安です。
相談することは、
「大げさに考えること」
ではありません。
自分だけでは整理しにくい問題を、一緒に整理してもらう方法の一つです。
まとめ|心配事は「全部解決」ではなく「今できること」に戻す

心配事があるときの対処方法3選をまとめます。
1つ目、心配事を書き出す。
頭の中だけで考えず、「変えられること」と「変えられないこと」を分けます。
2つ目、呼吸を整える。
不安で体が緊張しているときは、まずゆっくり息を吐いてみます。
3つ目、今できることを1つだけする。
未来を全部解決するのではなく、今日できる小さな行動に変えます。
心配事があると、
「早く答えを出さなければ」
と思ってしまいます。
でも、今日中に答えが出ない問題もあります。
大切なのは、すべての心配をなくすことではなく、自分でできることに少しずつ意識を戻すこと。
まずは今、
一番気になっていることを1つだけ書いてみてください。
そして、その横に、
「今できることは?」
と書いてみましょう😊
それだけでも、心配事との距離を少し変えるきっかけになります。








